特集 大腿骨近位部骨折のリハビリテーション診療
第2章 大腿骨転子部・転子下骨折の手術とリハビリテーション治療,合併症
Column 髄内釘(SFN)のインプラントの種類と特徴
岩倉 崇
1
1三田市民病院整形外科
pp.705-708
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.32118/cr034070705
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大腿骨転子部骨折の治療に用いられる主なインプラントは,sliding hip screwと髄内釘(short femoral nail;SFN)である.転子部骨折全般に対して両者間の臨床成績の差はないと報告されているが,不安定型骨折に対しては髄内釘が有利とされている.現在では国内外でSFNが主流となっており,多くのメーカーから発売され20種類以上の機種が使用可能である.
大腿骨転子部骨折の治療において最も重要なことは整復であることは周知の事実である.その整復位を保持し,合併症なく骨癒合へ導くことがインプラントに与えられた使命である.したがって,各社がさまざまな工夫を凝らしてインプラントの固定性の向上に努めており,本稿では各機種の種類と特徴について述べる.

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