TOPICS
障害当事者のリハビリテーション科医が仲間とパラスポーツ体験会を開催するまでの軌跡
古賀 信太朗
1,2,3
,
和泉屋 圭紀
1,4
,
稲熊 成憲
1,5
,
白田 由美子
1,6
,
金山 雅人
1,7
,
森 泰憲
1,7
,
北川 昇代
1,8
1みんなのパラスポーツ協議会
2新横浜リハビリテーション病院・医師
3東海大学非常勤教員
4介護老人保健施設ききょう苑・理学療法士
5独立行政法人地域医療機能推進機構東京山手メディカルセンター・作業療法士
6介護老人保健施設スミール荏田・看護師
7特定非営利活動法人日本バリアフリーダイビング協会指導員
8横浜市障害者スポーツ指導者協議会
キーワード:
リハビリテーション科医
,
パラスポーツ
,
バリアフリーダイビング
,
多様性
,
社会参加
Keyword:
リハビリテーション科医
,
パラスポーツ
,
バリアフリーダイビング
,
多様性
,
社会参加
pp.509-513
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034050509
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はじめに
筆者は10代のときに罹患した脳動静脈奇形破裂に伴う脳内出血により右半身麻痺や失語症等の障害を抱えながらも,医学部に入学したという特殊なキャリアを有するリハビリテーション科医である 1).
筆者自身,障害を負った当初は「できなくなっ
た」ことばかりを数えていたように思うが, 水泳やバリアフリーダイビング等のパラスポーツと出会い, 「仮に障害があったとしても自己の可能性は閉ざされていないこと」に目が向くようになった.スポーツの効用は,持久力向上等身体的効果だけでなく,障害受容の促進等,心理的な効果があること 2)を,まさに実体験してきた(図1).
今後は自身の強みである「障害当事者としてパラスポーツの実際を知っていること」かつ「リハビリテーション科医として身体の不自由な方々の健康上の問題に精通していること」を活かし,パラスポーツを新たに始める際の一助となるような活動にも力を入れていきたいと,常々思案していた.

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