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特集 バーチャルリアリティ・メタバースが拓くリハビリテーション医療の可能性
医療教育におけるメタバース活用の可能性と課題
The Potential and Challenges of Utilizing the Metaverse in Medical Education
虎 一真
1
Kazuma Tora
1
1任意団体メタバース医療協創ラボ
キーワード:
メタバース
,
医療教育
,
バーチャルリアリティ
,
ヘルスケア
Keyword:
メタバース
,
医療教育
,
バーチャルリアリティ
,
ヘルスケア
pp.378-384
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034040378
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内容のポイント Q&A
Q1 メタバースとは?
メタバースは,インターネットの進化形ともいえる仮想空間であり,現実世界の制約を超えた新しいデジタル環境を提供している.この空間では,人々がアバターを介してコミュニケーションを取り,学び,働き,遊ぶことが可能である.バーチャルリアリティ(VR)や拡張現実(AR)等の技術を駆使し,ユーザーに没入感のある体験を提供している.
Q2 医療教育をメタバースで行うメリットとは?
メタバースは仮想空間を通じて,医学生や研修医に実践的かつリスクフリーなトレーニング環境を提供している.さらに地理的な制約を超えて世界中の医療専門家が集まり,仮想空間でセミナーやワークショップを開催することで,最新の医療知識や技術をリアルタイムで共有することが可能となり,国内外の医療連携の強化にも貢献できる.また,3Dモデル等を用いた技術研修は,従来の教科書や模型では実現できなかった視覚的理解を深め,学習効果を飛躍的に向上させることが期待できる.
Q3 メタバースでどのような医療教育が可能か?
第1回メタバース医学会のような医療セミナーやワークショップが可能である.仮想空間内でのセッションは質疑応答や意見交換がスムーズに行われ,リアルタイムでの交流も可能であり,遠隔地からの参加も容易で,多角的な視点から議論を深めることができる.
Q4 メタバースで行う医療教育の課題は?
課題は技術的障壁,コスト,法的・倫理的課題の大きく3つに分類される.学習者自身の問題では,仮想空間内での教育だけでは学習者が,「自分はできる」と自己を過大評価してしまうこともある.

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