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特集 誤嚥性肺炎とリハビリテーション
第1章 誤嚥性肺炎の予防
嚥下機能に影響する薬剤とその管理
Drugs that affect swallowing function and their management
野原 幹司
1
Kanji Nohara
1
1大阪大学大学院歯学研究科 顎口腔機能治療学講座
キーワード:
薬剤性嚥下障害
,
誤嚥
,
抗精神病薬
,
薬剤管理
Keyword:
薬剤性嚥下障害
,
誤嚥
,
抗精神病薬
,
薬剤管理
pp.622-627
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.32118/cr033070622
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内容のポイント Q&A
Q1 薬剤と嚥下機能との関連は?
服用薬剤が原因となって嚥下障害を生じている症例は意外と多い.ドパミン遮断作用,傾眠作用,筋弛緩作用等を有するさまざまな薬剤が嚥下機能低下の原因となる.摂食嚥下リハビリテーションの対象となる症例においては投薬内容を必ずチェックし,嚥下機能低下をきたす薬剤が処方されている場合は中止(減量)を検討すべきである.
Q2 どのような薬剤管理が誤嚥性肺炎予防に寄与するか?
嚥下機能を改善するといわれている薬剤を服用するより,低下させる薬剤を中止(減量)したほうが臨床効果は高い.標的症状の再発,離脱症状を十分考慮しつつ,当該薬剤の中止を検討したい.また,直接嚥下機能を改善するわけではないが,誤嚥性肺炎の発症予防につながる薬剤も報告されている.それら薬剤を追加することも肺炎予防の一助となる.
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