連載 EBN実践につなげる! 栄養疫学研究最新トピックス⑦
食事の質を考える意義と方法
大野 富美
1
Fumi Oono
1
1東京大学大学院 医学系研究科
キーワード:
食事の質スコア
,
食事パターン
,
Diet Quality Score for Japanese(DQSJ)
,
Global Burden of Diseases研究
Keyword:
食事の質スコア
,
食事パターン
,
Diet Quality Score for Japanese(DQSJ)
,
Global Burden of Diseases研究
pp.236-242
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147020236
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はじめに
人々は栄養素ではなく,食品を組み合わせた食事を摂取している.そして,人の健康を維持するためには1つまたは少数の栄養素や食品では不十分である.そこで,栄養素や食品単体ではなく,食事全体をとらえようとする試みが1990年代頃から盛んとなった1).その代表的なものが主に栄養素や食品(またはその両方)の摂取量をもとに食事全体を要約する食事パターン(dietary patterns)である.食事パターンを得る方法には主に,集団の食事摂取量から統計学的手法を用いてデータを要約する方法と,事前の知識をもとにして摂取量をスコア化する方法の2つがある1).今回は後者の主要なものである食事の質スコアを取り上げる.

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