がんの栄養治療・栄養指導 いま改めて考え,拓く
【Part3 がん予後向上をめざす栄養治療のTIPS】高齢がん患者に対して管理栄養士がやるべきこと,できること
上島 順子
1
Junko Ueshima
1
1NTT東日本関東病院栄養部
pp.753-757
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.32118/cn146060753
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Key Point
高齢がん患者は,がん以外の疾病や老年症候群,フレイル,サルコペニア,低栄養を併発していることが多く,これらが治療成績に大きく影響するため,問題のある症例を適切に抽出し介入することが必要である.
高齢者総合機能評価(CGA)や老年医学評価(GA)を活用し,多職種で高齢がん患者の課題を共有し,適切な介入を行うことが推奨されている.特に,管理栄養士は栄養評価やスクリーニングを担当し,低栄養リスクの早期抽出と個別化栄養ケアの提供が求められる.
管理栄養士の役割は,栄養ケアのハブ役として,単なる食事内容の指導ではなく,多職種と連携しながら治療内容と患者の状態に応じた継続的なサポートを提供することである.

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