特集 PT・OT教育の現状と課題
全国養成校カリキュラム紹介
田村 美枝子
1
1清瀬リハビリテーション学院
pp.12-16
発行日 1975年1月15日
Published Date 1975/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100947
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〔はじめに〕
養成校カリキュラムは,厚生省教育基準に則っている.その基準は,昭和17年に改訂され,学校教育法に切り換えるてだてとして,教養科目の時間数が増え,臨床実習時間が減少した.基準に沿ってはいるが,各校により時間数にはかなり幅がある.表1には,時間数のみが書かれている.カリキュラムを考える場合,他に順次性が問題になる.基礎科目・専門科目・臨床実習をどのような順序にするのがよいかということ.1科目ずつの切り売り的授業を,OTあるいはPT教育として,どう統合するかが,問題になる.時間数・順次性と共に,カリキュラムの質―内容―の問題もある.知識を詰めこむことから,又講義のような一方通行から,小グループ毎の自習的学習形式による学生の思考力の養成,“sel-learning based on problem-solving”などへが,医学教育改革の方向である注).私達のカリキュラムにも,選択科目・自由時間の増加,各科目の統合,行動科学,心理学を深めることが必要になる.各校カリキュラムの順次性・内容を調べることも,興味深い.
厚生省基準には,職業倫理・運営がない.何故であろうか.
現在の困難な養成システムの中で,各校共に,それぞれの教育哲学に基づいて力を尽されている,医学教育は,改革に努めているときく.OT・PT教育も,同じである.カリキュラムも,常に必要に応じて変えてゆかねばいけない.
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