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特集 光遺伝学の基礎と臨床の最前線
細胞の “情報伝達” を光で操る
-――酵素ロドプシンに基づくセカンドメッセンジャー制御技術
Designing cellular responses with light
――Second messenger control by enzyme rhodopsins and its applications
角田 聡
1,2
,
神取 秀樹
1,2
Satoshi TSUNODA
1,2
,
Hideki KANDORI
1,2
1名古屋工業大学大学院生命応用化学専攻
2同オプトバイオテクノロジー研究センター
キーワード:
シグナル伝達
,
グアニル酸シクラーゼ(GC)
,
フォスフォジエステラーゼ(PDE)
Keyword:
シグナル伝達
,
グアニル酸シクラーゼ(GC)
,
フォスフォジエステラーゼ(PDE)
pp.210-215
発行日 2026年4月18日
Published Date 2026/4/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297030210
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細胞は外界や周囲の環境から多様な情報を受け取り,それを細胞内のシグナル伝達系へと変換することで機能を発現している.こうした “情報伝達” を人為的に操作することは,細胞機能の理解と制御の両面において重要な課題である.本稿では,この情報伝達過程を光という外部入力によって直接制御する分子基盤として,酵素ロドプシンに注目する.酵素ロドプシンは,ロドプシンのなかでも酵素活性を併せ持つ分子群であり,光刺激を細胞内セカンドメッセンジャー代謝へと直接結びつける特徴を有する.特に,ロドプシン-グアニル酸シクラーゼ(RhGC)やロドプシン-フォスフォジエステラーゼ(RhPDE)に代表される酵素ロドプシンは,cGMPやcAMPといった情報分子の濃度を光で制御可能とする.本稿ではこれら酵素ロドプシンについて,その発見の経緯,生物学的起源,分子構造および機能特性を整理し,現時点での応用例と未解明点を明確にする.これにより,細胞内情報伝達を光で操る技術が,どのような基盤に立脚し,今後どの方向へ展開しうるのかを理解するための視点を紹介する.

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