Japanese
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講義
眼の動きを操る神経信号
Oculomotor control signals
David A. Robinson
1
1The Wilmer Institute, The Johns Hopkins University School of Medicine
pp.165-177
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903048
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最近,眼球運動の生理学の分野で,非常に多くのデータが得られている。これは主として,覚醒して行動しているサルで,視覚および動眼ニューロンからの記録が可能になつたためであるが,また,慎重にコントロールされた解析的な実験が,これまでの大まかで記述的な研究に取つて代わりつつあることにもよる。しかし,どの科学にあつても,事実は,単に最初の一歩にすぎず,それらを総括的に説明することができなければ,事実の中に溺れてしまう。私は,眼球運動の生理学の三つの分野で,このような説明を試みようと思う。第Ⅰ節は,橋の眼球運動機構の解剖学的構築を取り扱い,第Ⅱ節は前庭動眼反射の制御における前庭小脳の機能に関する理論を扱う。第Ⅲ節ではsaccade(衝撃性眼運動)を制御している核上性信号のcodingの性質を考える。
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