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第1土曜特集 希少遺伝性疾患の最前線 科学と社会をつなぐ
包括的ケアとQOL支援
-――多職種連携の可能性
Integrating care, improving lives
――The future of multidisciplinary support
余谷 暢之
1
Nobuyuki YOTANI
1
1国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科
キーワード:
子どもを主語に
,
症状緩和
,
意思決定支援
,
アドボカシー
Keyword:
子どもを主語に
,
症状緩和
,
意思決定支援
,
アドボカシー
pp.950-955
発行日 2026年3月7日
Published Date 2026/3/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296100950
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医療技術の進歩は,希少遺伝性疾患を持つ重篤な子どもの生命を長期にわたって支えることを可能にした.これにより,医療的ケア児や複雑な慢性疾患を持つ子どもが増加しており,QOL支援を中心とした包括的ケアが不可欠である.ケアの根幹は,小児緩和ケアの原則である “子どもを主語に” することである.自己コントロール感を大切にし,遊び,学び,友人,家族といった日常の豊かさを追求する.言葉での表現が困難な重症児の症状緩和には,家族を含む多職種連携による多角的な観察が鍵となる.治癒が目指せない状況における意思決定支援は,治療方針の決定にとどまらず,価値観の共有を含めた継続的な対話が重要になる.“子どもの最善の利益” の追求には,病院内の多職種連携に加え,地域・社会全体との切れ目のない支援体制が必要である.医療従事者は,現場ですくい上げた子どもの “声” を社会に届けるアドボカシー活動を通じて,社会に発信することもその役割である.

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