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特集 [臓器別]消化器癌終末期の特徴とターミナルケア
膵癌の終末期の特徴とターミナルケア
Palliative care of the patient with advanced pancreatic cancer
中里 徹矢
1
,
杉山 政則
1
,
鈴木 裕
1
,
阿部 展次
1
,
柳田 修
1
,
正木 忠彦
1
,
森 俊幸
1
,
跡見 裕
1
Tetsuya NAKAZATO
1
1杏林大学医学部外科
キーワード:
膵癌
,
緩和医療
,
症状緩和
,
緩和的化学療法
Keyword:
膵癌
,
緩和医療
,
症状緩和
,
緩和的化学療法
pp.1266-1271
発行日 2010年9月20日
Published Date 2010/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103184
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要旨:膵癌は予後がきわめて不良であり,診断時には根治切除が不能であることが多い.癌の進行に伴って出現する症状は苦痛を伴い,quality of life(QOL)が低下して治療の妨げになる.疼痛に対してはWHO方式がん疼痛治療法を正しく適応し,また,可能な施設であれば腹腔神経叢ブロックを考慮する.閉塞性黄疸に対しては胆道ドレナージが必要であり,可能な限り内瘻化を目指すことが重要である.症状緩和を目的として化学療法を行うことにはエビデンスがあり,全身状態を考慮して行うことが望ましい.緩和ケアは苦痛なく手術や化学療法の治療を行うためにも,診断時より治療と並行して行うことが患者のQOLを維持するためにも重要である.
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