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第1土曜特集 希少遺伝性疾患の最前線 科学と社会をつなぐ
シンプルなモデル生物を利用した疾患モデルと機能解析
-――創薬と理解の架け橋
Disease models and functional analysis using simple model organisms
――Bridging drug discovery and understanding
杉江 淳
1
Atsushi SUGIE
1
1京都工芸繊維大学 応用生物学系・ショウジョウバエ遺伝資源センター
キーワード:
希少遺伝性疾患
,
モデル生物
,
ショウジョウバエ
,
トランスレーショナルリサーチ
,
病的意義が不明な変異(VUS)
Keyword:
希少遺伝性疾患
,
モデル生物
,
ショウジョウバエ
,
トランスレーショナルリサーチ
,
病的意義が不明な変異(VUS)
pp.907-911
発行日 2026年3月7日
Published Date 2026/3/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296100907
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希少遺伝性疾患は発症頻度が極めて低く,診断と治療開発が困難である.次世代シークエンサー(NGS)により原因候補変異が急速に同定される一方,その多くは病的意義が不明な変異(VUS)として残る.本稿では,シンプルなモデル生物のひとつであるショウジョウバエが,これらVUSの機能的検証と分子病態の解明にどのように貢献しているかを概説する.ショウジョウバエによるin vivo解析は,対立遺伝子強度の体系的分類,遺伝的修飾因子の同定,細胞種特異的な脆弱性解析などを通じて,個別化医療の基盤構築に寄与している.今後,AI解析やハイスループット技術の導入により,モデル生物研究は希少遺伝性疾患研究の “トランスレーショナル・ハブ” として,診断と治療の両面を結ぶ中核的役割を担うと期待される.

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