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第1土曜特集 大変革期のリハビリテーション治療と拡大する守備範囲
疾患別リハビリテーション治療の進化
スポーツ領域におけるリハビリテーション医療の進化
-――ACL損傷予防の歴史・現状・展望
Innovation of rehabilitation medicine in sports
――The history, current status, and future perspectives of ACL injury prevention
津田 英一
1
,
木村 由佳
2
Eiichi TSUDA
1
,
Yuka KIMURA
2
1弘前大学大学院医学研究科リハビリテーション医学講座
2同整形外科学講座
キーワード:
スポーツ傷害
,
傷害予防
,
リハビリテーション医療
,
前十字靭帯(ACL)
Keyword:
スポーツ傷害
,
傷害予防
,
リハビリテーション医療
,
前十字靭帯(ACL)
pp.59-63
発行日 2025年7月5日
Published Date 2025/7/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294010059
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スポーツは心身の健康維持や社会参加を促進する一方で,障害や外傷のリスクも伴う.特に膝前十字靱帯(ACL)損傷は若年層に多く,スポーツ復帰に長期間を要するため,予防が重要視されてきた.1990年代以降,さまざまな予防プログラムが開発されており,ACL損傷発生率の抑制効果が証明されている.これらの多くは,神経筋トレーニングを中心としたプログラムであり,ACL損傷予防に果たすリハビリテーション医療の役割は大きい.一方で,予防プログラムの現場への定着には課題が多く,実効性が十分に発揮されていない.今後はAIやウェアラブル機器を用いた動作分析,個別化戦略,教育・制度の整備など,多領域の協働による普及拡大が期待される.

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