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特集 造血器腫瘍の遺伝子パネル検査の臨床的意義――診断精度向上,予後層別化,個別化治療への応用
【総論】
パネル検査の臨床実装における課題
Challenges in clinical implementation of panel tests
伊豆津 宏二
1
Koji IZUTSU
1
1国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科
キーワード:
遺伝子パネル検査
,
がんゲノム医療中核拠点病院
,
エキスパートパネル(EP)
,
未承認薬
,
適応外薬
Keyword:
遺伝子パネル検査
,
がんゲノム医療中核拠点病院
,
エキスパートパネル(EP)
,
未承認薬
,
適応外薬
pp.1129-1131
発行日 2025年6月21日
Published Date 2025/6/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293121129
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2024年9月20日,大塚製薬が開発した造血器腫瘍を対象とする遺伝子パネル検査(体外診断用医薬品・医療機器プログラム)“ヘムサイト®” が薬事承認され,2025年3月1日には保険適用となった.これにより,ついに造血器腫瘍においても遺伝子パネル検査が実地診療で実施可能となった.これに合わせて造血器腫瘍の遺伝子パネル検査における対象疾患・病期や,エキスパートパネル(EP)の構成員の要件などを規定した各種文書が厚生労働省から発出された.基本的には,造血器腫瘍を対象とする遺伝子パネル検査も,固形癌と同様に “がんゲノム医療提供体制” の中で実施されることとなっている.一方で,造血器腫瘍では遺伝子パネル検査の種類だけでなく,検査の役割,疾患の特性,診療体制など固形癌とは異なる点が多いため,造血器腫瘍に合わせた対応がなされている.本稿では,造血器腫瘍に対する遺伝子パネル検査の枠組みを紹介するとともに,その臨床実装に向けた今後の課題についても触れたい.

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