連載 ケースから学ぶ臨床倫理推論・6
守秘義務のケース
野口 善令
1
Yoshinori NOGUCHI
1
1豊田地域医療センター総合診療科
キーワード:
守秘義務
,
プライバシー権
,
守秘義務の解除
,
相対的義務
Keyword:
守秘義務
,
プライバシー権
,
守秘義務の解除
,
相対的義務
pp.187-191
発行日 2025年4月12日
Published Date 2025/4/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293020187
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Case 患者本人は家族へ病名を告げることを拒否しているが,家族に感染リスクがあるケース
患者Aは40代前半の男性で,2週間前から38℃台の発熱と全身倦怠感を自覚.諸検査の結果,急性HIV感染症と診断された.最近,風俗店での異性間交渉歴が数回あり,本人はこれによって感染したと解釈している.患者A本人の治療を開始するとともに,妻BにもHIV検査をして感染していれば治療することを勧めたが,患者Aは「妻BにはHIV感染のことを知られたくない」として告知を拒絶した.

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