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特集 科学的根拠に基づくがん検診UPDATE 2025
精度管理
-――がん検診事業のあり方
Quality assurance
――The policy of cancer screening
高橋 宏和
1
Hirokazu TAKAHASHI
1
1国立がん研究センターがん対策研究所検診研究部検診実施管理支援室
キーワード:
精度管理
,
組織型がん検診
,
利益・不利益
,
プログラム
Keyword:
精度管理
,
組織型がん検診
,
利益・不利益
,
プログラム
pp.944-948
発行日 2025年3月22日
Published Date 2025/3/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292120944
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がん検診は1つの検査ではなく一連のプログラムであり,利益を最大化し不利益を最小化するために精度管理が求められる.2023年の「がん検診事業のあり方について」では,精度管理をはじめがん検診事業全体が見直され,住民検診・職域検診によらず,すべてのがん検診が適切に行われることを目指した方針が示された.事前準備から検診終了後のデータ分析と評価,さらに次回の受診勧奨までの一連のプロセスいずれにおいても,精度管理が適切に行われているかを検証し,改善することが検診の質を高めるために重要である.一方で,がんの死亡率減少を達成するためには,精度管理向上や組織型がん検診の導入を目指すことに加え,一次予防や早期発見に関するリテラシーを高めることも必要となる.がん対策の全体像を把握したうえで,その重要な施策のひとつであるがん検診事業において,精度管理をはじめプログラム全体が適切に実施されることが望まれる.

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