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特集 PICS(集中治療後症候群)――ICU退室後に生じる身体・精神・認知機能障害
PICS対策とリハビリテーション
Rehabilitation as a PICS measure
飯田 有輝
1
Yuki IIDA
1
1愛知淑徳大学健康医療科学部医療貢献学科理学療法学専攻
キーワード:
PICS(集中治療後症候群)
,
リハビリテーション
,
早期離床・運動療法
,
QOL改善
Keyword:
PICS(集中治療後症候群)
,
リハビリテーション
,
早期離床・運動療法
,
QOL改善
pp.502-507
発行日 2025年2月8日
Published Date 2025/2/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292060502
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集中治療領域における医療技術の発展により救命率は大幅に向上した.しかし,ICU(集中治療室)を退室した患者の多くにPICS(集中治療後症候群)が合併し,長期にわたって社会生活に支障をきたしている.PICS対策は集中治療における主な関心事のひとつであり,リハビリテーションはその中心的な役割を担っている.一般的にリハビリテーションは “疾病により低下した身体機能や精神機能を回復させ,日常生活に戻れるよう支援すること” であり,アプローチは身体機能だけでなく認知機能や精神面にも及ぶ.ICUではリハビリテーションとして早期離床や運動療法,神経筋電気刺激療法などが有用とされ,実施されることが一般的である.しかし,ICUで管理される患者は病態が不安定であるため,離床や運動療法を安全かつ効果的に実施するためには適切な患者選択やリスク管理が必要である.さらに,PICSは家族も含め病態や要因が多岐に分かれ,その対策にはABCDEFGHバンドルのような包括的な取り組みが重要となる.
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