Japanese
English
特集 肝疾患の早期発見・早期治療の要となる肝機能検査
はじめに
Introduction
竹原 徹郎
1
Tetsuo TAKEHARA
1
1大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
pp.205-206
発行日 2025年1月18日
Published Date 2025/1/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292030205
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
ウイルス肝炎の診療の向上に伴い,慢性肝疾患の疾患構造が大きく変化しています.毎年肝癌と診断される患者のうち,半数以上が非ウイルス性肝疾患によるものです.そのなかでも多くを占めるのが,生活習慣に伴う肝疾患――アルコール性肝疾患や脂肪性肝疾患――です.肝癌とならんで重要な疾患である肝硬変についても同様のことがいえます.日本肝臓学会では,5年ごとに肝硬変の成因調査を行っていますが,2023年の報告ではB型肝炎やC型肝炎などのウイルス性肝疾患の占める割合は40%弱にとどまり,残り60%以上が非ウイルス性肝疾患であり,その上位を占めるのが,やはりアルコール性肝疾患や非アルコール性の脂肪肝炎になっています.
Copyright © 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.