増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移
はじめに
矢冨 裕
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1東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学
pp.177
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208913
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『検査と技術』増大号『症例から学ぶ—疾患と検査値の推移』をお届けします.本企画は,『検査と技術』誌において長年掲載され,好評をいただいております「疾患と検査値の推移」欄を基に,増大号として再編集したものです.
臨床検査が医療の根幹を成すことは誰もが認めるところです.そして,チーム医療が何より重要である現在,検査室からの検査データを通した診療側への情報発信が大変大きな意味を持ちます.検査室では,検査データを通して患者さんの医学的状況を診ることになりますが,治療を含め,実臨床でどのようなことがなされ,それが検査値にどのような影響を与えるかを検査に携わる者も認識することで,検査側からより適切な情報発信が可能になります.本増大号『症例から学ぶ—疾患と検査値の推移』においては,代表的な疾患を選び,疾患の説明をするだけでなく,実際の治療等の経過を追う過程での検査値の推移がまとめられています.診療場面における,この検査データのダイナミックな推移を知ることにより,検査に携わる者も,より深い検査データの読みが可能となり,さらに有益な診療現場へのフィードバックが可能になります.
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