Japanese
English
第1土曜特集 ゲノム解析時代の血液腫瘍学
組織球腫瘍におけるゲノム異常と臨床的有用性
Genomic abnormalities and clinical utility in histiocytic neoplasms
佐藤 亜紀
1
Aki SATO
1
1東京大学医科学研究所附属病院血液腫瘍内科
キーワード:
組織球腫瘍
,
希少疾患
,
MAPキナーゼ(MAPK)経路
,
BRAF阻害薬
,
MEK阻害薬
Keyword:
組織球腫瘍
,
希少疾患
,
MAPキナーゼ(MAPK)経路
,
BRAF阻害薬
,
MEK阻害薬
pp.73-78
発行日 2025年1月4日
Published Date 2025/1/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292010073
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
組織球腫瘍は,骨髄由来の未熟樹状細胞,単球,マクロファージを起源とする腫瘍性疾患である.約半数にBRAFV600E遺伝子変異が認められ,残り半数に他のMAPキナーゼ(MAPK)経路の遺伝子変異や受容体チロシンキナーゼの活性化変異が認められることから,MAPK経路の恒常的な活性化が腫瘍形成に関連している.近年,遺伝子変異に基づく病理組織学的分類や分子標的治療の進歩がみられる疾患群である.希少疾患のため,まだ実態が十分把握されておらず,今後,日本でも遺伝子解析を実施し,標準治療を確立していく必要がある.
Copyright © 2025 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.