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特集 脂質制御因子SREBPの新展開
全長型SREBPを標的とするユビキチンリガーゼARMC5の同定
Identification of a ubiquitin ligase targeting full-length SREBP
奥野 陽亮
1
Yosuke OKUNO
1
1大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学
キーワード:
SREBP
,
ARMC5
,
ユビキチンリガーゼ
,
原発性両側性大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)
Keyword:
SREBP
,
ARMC5
,
ユビキチンリガーゼ
,
原発性両側性大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)
pp.1024-1027
発行日 2024年12月14日
Published Date 2024/12/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291111024
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SREBPは,脂肪酸合成やコレステロール合成/取り込みを制御する中心的な転写因子である.SREBPは全長型SREBPとして小胞体膜上にアンカーされ,コレステロール欠乏によりゴルジ体へと移送され,2段階の切断を受けてN末端が遊離して核内に移動し,転写因子として機能する.筆者らは当初,脂肪細胞におけるSREBPの新規制御因子を探索する目的で,SREBP結合因子を探索した.その結果,副腎皮質過形成を呈する原発性両側性大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)の原因遺伝子であるARMC5がSREBPに結合すること,さらにARMC5がCUL3依存的ユビキチンリガーゼの構成因子であること,ARMC5が全長型SREBP特異的なユビキチンリガーゼであること,PBMAHの発症がARMC5-SREBP2経路を介する可能性などを明らかにした.本稿では,ARMC5同定に至ったこれらの経緯を詳細に解説する.
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