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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
副腎
原発性両側大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)と遺伝子異常
Genetic mutation in primary bilateral macronodular adrenal hyperplasia(PBMAH)
奥野 陽亮
1
Yosuke OKUNO
1
1大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学
キーワード:
原発性両側大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)
,
ARMC5
,
KDM1A
Keyword:
原発性両側大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)
,
ARMC5
,
KDM1A
pp.769-771
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090769
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原発性両側大結節性副腎皮質過形成(PBMAH)は,(サブクリニカル)クッシング(Cushing)症候群に加え,両側副腎に1cm以上の多発結節を認める疾患群であるが,その原因遺伝子は不明であった.近年,次世代シークエンサーの進歩に伴い,GIP依存性PBMAHの原因遺伝子としてヒストン脱メチル化酵素KDM1Aが,それ以外のPBMAHの原因遺伝子としてARMC5が同定された.ARMC5は機能未知因子であったが,2020年にCUL3とユビキチンリガーゼ複合体を形成することが明らかとなり,2022年にその標的タンパク質として,筆者らは全長型SREBFを,他のグループはRPB1およびNRF1を同定した.本稿では,これらPBMAHに伴う遺伝子変異に関する最新の知見を紹介する.
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