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特集 脂質制御因子SREBPの新展開
ブロッコリー由来成分スルフォラファンによるSREBPタンパク質分解制御
Sulforaphane suppresses the activity of sterol regulatory element-binding proteins(SREBPs) by promoting SREBP precursor degradation
井上 順
1
Jun INOUE
1
1東京農業大学応用生物科学部農芸化学科
キーワード:
スルフォラファン
,
プロテアソーム分解
,
SREBP
Keyword:
スルフォラファン
,
プロテアソーム分解
,
SREBP
pp.1020-1023
発行日 2024年12月14日
Published Date 2024/12/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291111020
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SREBPは脂質代謝を包括的に制御する転写因子であり,3種類のアイソフォームSREBP-1a,SREBP-1c,SREBP-2が存在する.SREBP-1cは脂肪酸合成を,SREBP-2はコレステロール合成を,SREBP-1aは両方の合成に関与する酵素群の遺伝子発現を制御しており,生体内の脂質代謝制御において中心的な役割を担っている.SREBPは,小胞体に局在する前駆体タンパク質がゴルジ体へと移行し,プロテアーゼによる切断を受けることで成熟体となり,転写因子として機能する.筆者らは,ブロッコリー由来成分であるスルフォラファンが前駆体SREBPタンパク質の分解を促進し,SREBP活性を抑制することを見出した.本稿では,その発見の経緯からスルフォラファンによる前駆体SREBPタンパク質の分解機構について知見を紹介する.
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