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特集 セラノスティクス――PET画像診断から核医学治療へ
前立腺癌に対するPSMA標的治療
PSMA targeted radioligand therapy to prostate cancer
堀田 昌利
1,2
Masatoshi HOTTA
1,2
1国立国際医療研究センター病院放射線核医学科
2カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)核医学部門
キーワード:
前立腺特異膜抗原(PSMA)
,
PET
,
核医学治療
,
セラノスティクス
Keyword:
前立腺特異膜抗原(PSMA)
,
PET
,
核医学治療
,
セラノスティクス
pp.125-129
発行日 2024年10月12日
Published Date 2024/10/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291020125
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近年,前立腺特異膜抗原(PSMA)を標的としたPET画像診断および核医学治療が注目されている.PSMAは前立腺癌細胞に発現する膜タンパク質であり,この特性を利用することで高感度かつ高特異度な画像診断が可能となる.PSMA PETは従来の診断法では検出が難しい微小転移や再発病変を検出できる.PSMA PETの診断精度は高く,多くのガイドラインで推奨されている.さらに,PSMAを標的とした核医学治療の研究と臨床応用が進んでおり,セラノスティクスとして診断と治療を一体化した新しいアプローチが前立腺癌診療に革命をもたらしている.ルテチウム(Lu)-177で標識したPSMA治療薬は,去勢抵抗性転移性前立腺癌(mCPRC)患者に対して有効性が確認されており,FDAに承認されている.今後,より早期の前立腺癌症例への適応拡大が期待されており,さまざまな併用療法や新しい放射性核種を用いた治療法が研究されている.
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