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Prostate specific membrane antigen(PSMA)は細胞膜に発現する膜蛋白であり,前立腺特異的膜抗原といわれる。これは前立腺癌の細胞表面に存在するといわれ,特に進行した前立腺癌に多いとされている1)。このPSMAと高い結合能を有するリガンドに放射線同位元素であるガリウムを標識した製剤を用いて行われるPET検査がガリウムPSMA PET/CTである。2015年にドイツのEiberらはこの検査方法で前立腺全摘除術後の生化学的再発に対し,非常に高い精度でリンパ節転移を検出可能であると報告している2)。さらに2017年にドイツのRahbarらをはじめとした多施設から,転移性去勢抵抗性前立腺癌に対して,核医学治療の一つである,β線によるルテシウム177PSMAラジオリガンド治療(以下,本治療)の有効性と安全性が報告された3)。これまでにドイツを中心に欧米や豪州,さらには南アフリカ共和国,マレーシアなど多くの国々で本治療が行われている。本治療はまた,セラノスティクス医療と呼ばれている。セラノスティクスとはセラピーとダイアグノスティクスを合わせた造語で,診断と治療の有機的な組み合わせを意味する新しい概念である。同一のターゲット(本稿ではPSMA)に対して,まずガリウム(あるいはテクネシウム)で標識してPET/CTを行い,同じターゲットに対して核医学治療(ルテシウム治療)を行うような手法を図1のようにイメージし総じてセラノスティクスと呼ばれている4)。
To determine the safety and effectiveness of 177Lu PSMA radioligand therapy for Japanese metastatic castration resistant prostate cancer patients, we reported our initial experience of this treatment. Though most of our patients were categorized in very advanced stage, our results showed promising effectiveness and few adverse events.
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