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特集 セラノスティクス――PET画像診断から核医学治療へ
神経内分泌腫瘍に対するルタテラ治療
Lutathera therapy for neuroendocrine tumor
伊藤 公輝
1
Kimiteru ITO
1
1国立がん研究センター中央病院放射線診断科
キーワード:
ルテチウムオキソドトレオチド(ルタテラ静注®)
,
神経内分泌腫瘍(NEN)
,
ペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)
Keyword:
ルテチウムオキソドトレオチド(ルタテラ静注®)
,
神経内分泌腫瘍(NEN)
,
ペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)
pp.115-120
発行日 2024年10月12日
Published Date 2024/10/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291020115
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ルテチウムオキソドトレオチド(商品名:ルタテラ静注®)はペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)とよばれる治療の一種であり,神経内分泌腫瘍(NEN)などの細胞表面に発現するソマトスタチン受容体(SSTR)を標的とした核医学治療である.本治療の開始前に薬剤が腫瘍へ取り込まれることを確認するため,あらかじめ核医学検査にてSSTRの発現を確認して適応を判断する.2021年より保険適用となっている治療であり,放射線管理が必要なため患者は放射線治療病室や特別な措置を用いた病室でも入院管理ができるようになった.しかし,放射線の規制や放射線に不慣れなスタッフに心理的負担がかかるため,施行できる施設は約80施設に限られている.本治療はこれまで二次治療以降に使用されていたが,近年は初回治療としてのエビデンスが集積しつつある.このため,今後も発展が見込まれる治療であるが,わが国での普及には放射線管理の規制緩和が課題となる.
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