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特集 セラノスティクス――PET画像診断から核医学治療へ
はじめに
Introduction
渡部 直史
1
Tadashi WATABE
1
1大阪大学大学院医学系研究科放射線医学
pp.103-103
発行日 2024年10月12日
Published Date 2024/10/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291020103
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- Abstract 文献概要
セラノスティクス(Theranostics)は,therapyとdiagnosticsを融合した造語であり,がんを標的とした画像診断と治療を一貫して実施する新たなコンセプトの領域である.核医学領域では,PET(positron emission tomography)と呼ばれる画像診断で標的分子の発現を確認した後に,標識核種をポジトロン放出核種からα線またはβ線放出核種に切り替えることで,全身の病変に対して標的アイソトープ治療(核医学治療)を行う流れとなっている.通常の放射線治療(外照射)が局所治療であるのに対して,核医学治療は抗がん剤のように多発転移に対する治療として実施可能である.近年,世界で新たなPET画像診断薬,核医学治療薬が次々に登場しており,日本国内でも保険収載されるなど,実臨床への導入も進みつつある.
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