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第1土曜特集 “かたちづくり” を制御する分子メカニズム
形態形成と多細胞動態
流体可視化解析から読み解く両側性ボディプラン
Fluid dynamics-based visualization and quantitative technique revealed a bilateral body plan exhibited by the polonaise movements
淺井 理恵子
1
Rieko ASAI
1
1熊本大学国際先端医学研究機構
キーワード:
粒子画像流速測定法(PIV)
,
細胞流動
,
原始線条
,
両側性ボディプラン
Keyword:
粒子画像流速測定法(PIV)
,
細胞流動
,
原始線条
,
両側性ボディプラン
pp.36-41
発行日 2024年7月6日
Published Date 2024/7/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290010036
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レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた「ウィトルウィウス的人体図」1)が示すように,ヒトをはじめとした羊膜類(主に鳥類,哺乳類)の身体は,正中線に沿った左右対称的外見を示す.この形態的両側性は,正中線に沿って伸長する胚性構造物(例:脊索,原始線条)が,胚子域を左右に区画化することによってはじまる.原腸形成期,原始線条の形態形成とともに,胚体内でダイナミックな細胞流動が起こる.近年,筆者らは鳥類胚(「サイドメモ1」参照)をモデルに,分子操作による原始線条形成パターンの操作と高解像度ライブイメージング,さらに流体可視化・解析技術である粒子画像流速測定法(PIV,「サイドメモ2」参照)を用いることによって,原始線条の形態形成と細胞流動との新たな関係性を見出した2).本稿では,細胞流動を可視化定量解析するためのツールとしてのPIVの紹介と,解析の一例として,このデータについて紹介したい.
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