Japanese
English
連載 自己指向性免疫学の新展開――生体防御における自己認識の功罪
はじめに
Introduction
山﨑 晶
1
Sho YAMASAKI
1
1大阪大学微生物病研究所分子免疫制御分野,同免疫学フロンティア研究センター,同感染症総合教育研究拠点
pp.777-777
発行日 2024年6月8日
Published Date 2024/6/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289100777
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- Abstract 文献概要
一般に免疫系システムは,病原体などの非自己を認識・排除する一方で,自己に対しては寛容であると考えられてきた.遺伝子再構成によってもたらされる抗原受容体の多様性は,予測・限定できない多様な非自己の認識を可能にする一方,自己への応答性を生む.自己反応性のリンパ球は多くの場合,通常生体にとって有害であり,そのほとんどは発生過程で除去されるが,かならずしも自己 “攻撃性” でなく,生体にとって有益な自己 “保護性” 細胞も存在することがわかってきた.
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