Japanese
English
特集 便秘を科学する
便秘の病態分類に迫る
-――最新のガイドラインを踏まえて
Approaching the pathological classification of constipation
――In the light of the latest guidelines
三澤 昇
1
Noboru MISAWA
1
1横浜市立大学大学附属病院内視鏡センター
キーワード:
一次性便秘症
,
二次性便秘症
,
機能性便秘症
Keyword:
一次性便秘症
,
二次性便秘症
,
機能性便秘症
pp.546-550
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289080546
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2023年7月に発刊された『便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症』では,慢性便秘症の定義が変更され,病態分類も見直された.便秘は “本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状便・硬便,排便回数の減少や,糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責,残便感,直腸肛門の閉塞感,排便困難感を認める状態” と定義され,慢性便秘症は “慢性的に続く便秘のために日常生活に支障をきたしたり,身体にもさまざまな支障をきたしうる病態” と定義された.病態分類では一次性便秘症と二次性便秘症に分けられ,一次性便秘症は機能性便秘症,便秘型過敏性腸症候群,非狭窄性器質性便秘症に分類され,そこからさらに細かく亜分類された.二次性便秘症は薬剤性便秘症や基礎疾患に起因する症候性便秘症,狭窄性器質性便秘症に分類された.また別立てで,症状の分類として排便回数減少型と排便困難型に分けられることが記載された.
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