Japanese
English
第5土曜特集 遺伝統計学の新潮流――新規創薬・個別化医療への挑戦
遺伝統計学とゲノム創薬
大規模オミクス解析時代のゲノム創薬
Genomic-driven drug discovery in the era of large-scale omics analyses
難波 真一
1
Shinichi NAMBA
1
1大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学,東京大学大学院医学系研究科遺伝情報学,理化学研究所生命医科学研究センターシステム遺伝学チーム
キーワード:
ゲノム創薬
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
オミクス解析
,
薬剤転用
Keyword:
ゲノム創薬
,
ゲノムワイド関連解析(GWAS)
,
オミクス解析
,
薬剤転用
pp.1236-1240
発行日 2024年3月30日
Published Date 2024/3/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu288131236
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
薬剤開発の成功率を向上させて創薬を加速するため,ゲノム解析の結果を創薬に活用する “ゲノム創薬” が期待されている.ゲノム創薬は薬剤候補のスクリーニングに有効であり,薬剤転用による開発期間および費用の短縮も期待できる.ゲノム創薬の手法として,疾患関連遺伝子の同定,メンデルランダム化,発現量制御の相関解析といった複数の手法が提案されている.いずれの手法も疾患ゲノミクス解析をオミクス情報と統合することで適切な治療薬候補を探索できる.一方で,個々の手法は同一パスウェイを標的とする治療薬候補を相補的に検出しており,複数の手法を組み合わせて用いることが網羅的な創薬スクリーニングに重要である.オミクス情報は急速に大規模化しており,複数の人種集団を対象とするようになってきていることから,ゲノム創薬のリソースはますます充実すると考えられる.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.