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第1土曜特集 成人診療医にも知ってもらいたい小児神経疾患診療のポイント
てんかん
-――進行性ミオクローヌスてんかん
Epilepsy
――Progressive myoclonus epilepsies
須貝 研司
1
Kenji SUGAI
1
1重症児・者福祉医療施設ソレイユ川崎小児科
キーワード:
進行性ミオクローヌスてんかん(PME)
,
全般性強直間代発作(GTCS)
,
ミオクローヌス
,
知的退行
,
遺伝子異常
Keyword:
進行性ミオクローヌスてんかん(PME)
,
全般性強直間代発作(GTCS)
,
ミオクローヌス
,
知的退行
,
遺伝子異常
pp.759-765
発行日 2024年3月2日
Published Date 2024/3/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28809759
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進行性ミオクローヌスてんかん(PME)は,①全般性強直間代発作(GTCS)を示すてんかん(全般てんかん),②てんかん性または非てんかん性ミオクローヌス,③知的退行の三徴を示す疾患群であり,小児では,神経セロイドリポフスチン症(NCL)の乳児型,幼児型,小児型,成人型,歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)の乳児型,小児型,ゴーシェ(Gaucher)病Ⅲ型,シアリドーシスⅠ型,Ⅱ型,ラフォラ(Lafora)病,赤色ぼろ線維を伴うミオクローヌスてんかん(MERRF),ウンフェルリヒト・ルントボルク病(ULD)がある.三徴以外に失調,振戦などの小脳症状を示すことも多い.①,②,③が起こる順番は疾患によって異なるが,精神運動退行で重症心身障害となって死亡する.てんかん発作も脳波異常も疾患特異的なものはないが,原則として全般性強直間代発作,全般性棘徐波を示し,光刺激で発作波が誘発されやすい.原因は遺伝子異常であり,NCL成人型の一部とDRPLAは顕性遺伝,MERRFは母系遺伝,他は潜性遺伝を示す.いずれも小児慢性特定疾病,指定難病の対象となっている.
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