特集 じっくりじんわり神経診察―実臨床での胆力をつけるために
基本的な診察法
運動系 ②:不随意運動の評価
石井 信之
1
,
望月 仁志
1
Nobuyuki ISHII
1
,
Hitoshi MOCHIZUKI
1
1宮崎大学医学部附属病院神経内科
キーワード:
不随意運動
,
振戦
,
ミオクローヌス
Keyword:
不随意運動
,
振戦
,
ミオクローヌス
pp.1111-1115
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_1111
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Summary
▪不随意運動の診察とは,目の前の動きを観察して系統的に分類し,何という不随意運動なのかを把握する行為であり,それには動画撮影がきわめて有用である.
▪すべての不随意運動の鑑別には,薬剤性と心因性の可能性を検討する必要がある.
▪振戦の診察ではその出現状況(安静時または動作時)が重要であり,安静時振戦ではParkinson病の可能性があるため専門医への紹介が望ましい.
▪本態性振戦を疑った場合は,必ず甲状腺機能亢進症を除外する.
▪ミオクローヌスには陽性ミオクローヌスと陰性ミオクローヌスがあり,後者が出現する場合は代謝性脳症を疑い内科的検査を迅速に実施する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018