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特集 出血傾向あるいは血栓傾向をきたす血小板減少症と血小板機能異常症
【血栓傾向をきたす血小板減少症】
非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)
-――疾患概要と抗補体治療時代の治療戦略
Atypical hemolytic uremic syndrome(aHUS)
――Disease overview and treatment strategies in the era of anti-complement therapy
加藤 規利
1
,
立枩 良崇
2
,
丸山 彰一
1
Noritoshi KATO
1
,
Yoshitaka TATEMATSU
2
,
Shoichi MARUYAMA
1
1名古屋大学医学部附属病院腎臓内科
2藤田医科大学ばんたね病院腎臓内科
キーワード:
血栓性微小血管症(TMA)
,
補体介在性TMA
,
血漿交換
,
エクリズマブ
Keyword:
血栓性微小血管症(TMA)
,
補体介在性TMA
,
血漿交換
,
エクリズマブ
pp.656-660
発行日 2024年2月24日
Published Date 2024/2/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28808656
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非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)は補体制御異常に伴う血栓性微小血管症(TMA)であり,多くは妊娠・出産,感染症,臓器移植など補体活性化が刺激されるトリガーの後に発症し,溶血性貧血,血小板減少,循環障害に伴う腎障害を引き起こす.近年,補体の終末経路を阻害する抗C5抗体薬が使用可能となり,治療成績が劇的に改善した.一方で,確定診断に至るまでのプロセスが煩雑で,特に急性期は早期治療開始が望まれるにもかかわらず除外診断に頼らざるを得ないジレンマがある.本稿ではaHUSの疾患概念,診断とともに,この10年で治療が格段に進歩した抗補体治療時代の治療戦略について,文献的な考察を含めてまとめる.
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