特集 ここまで進んだ産婦人科領域の検査法―先制医療に向けて―
Ⅲ.腫 瘍
11.婦人科がんにおけるリキッドバイオプシーの意義
吉村 明彦
1
,
中村 幸司
2
,
澤田 健二郎
2
1市立貝塚病院産婦人科
2大阪大学医学部附属病院産科婦人科
キーワード:
リキッドバイオプシー
,
卵巣がん
,
マイクロRNA
Keyword:
リキッドバイオプシー
,
卵巣がん
,
マイクロRNA
pp.761-765
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000303
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要旨
がんの診断には病変から組織を採取する必要があるが,近年の技術の発展とともに,体液中に存在する腫瘍由来の物質を解析してがんの早期発見や個別化医療の実現につなげようとするリキッドバイオプシーが注目を集めている.婦人科領域では卵巣がんの早期発見が積年の課題であるが,がん細胞が血液中に分泌するマイクロRNAの発現パターンを解析することで高い精度で卵巣がんを診断できることが報告されている.本稿ではリキッドバイオプシーの概略を説明するとともに,卵巣がんにおけるリキッドバイオプシーの現状を解説する.
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