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第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
社会医学・政策
家族の立場から認知症の課題を考える
The challenges of Alzheimer’s disease from the family’s perspective
鎌田 松代
1
Matsuyo KAMADA
1
1公益社団法人 認知症の人と家族の会 代表理事
キーワード:
認知症
,
ピアサポート
,
認知症の人と家族の会
Keyword:
認知症
,
ピアサポート
,
認知症の人と家族の会
pp.1122-1124
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu287131122
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認知症の人や家族は認知症が治ることが願いであり,治療薬に期待を寄せている.また治療薬の開発とともに,介護サービスの利用を困難にし,在宅生活の維持も難しくなる認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する治療薬の研究・開発も進んでほしいという思いがある.医療者には診断とともに,ピアサポートなどのアクセス先を紹介することで,認知症の人や家族は認知症と向きあうことができることを知っていただきたい.診断後どのように生活していけばよいのか,認知症の人も家族も何年も悩み,苦しんでいる.ピアサポートの団体を知ったことで,同じ立場の人とつながり,認知症とともに生きることにつながっている.ピアサポート活動をしている “認知症の人と家族の会” の紹介を,認知症と診断を受けた人やその家族にお願いしたい.認知症の治療薬開発が進むことを願うが,それだけでは安心して暮らせない.認知症の人とその家族が幸せにすごすには,医療の進展とともに社会の認知症への正しい理解が必要である.また介護サービスなどの制度が認知症とともに生きる人の暮らしのニーズに沿ったものになっていくことが必要である.
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