Japanese
English
第1土曜特集 老化を標的とした疾患予防・治療
総論
動的エピゲノム情報の変化と老化制御
Dynamic information changes in the epigenome and regulation of aging
早野 元詞
1
Motoshi HAYANO
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
キーワード:
エピゲノム
,
デジタル情報
,
生物学年齢
,
rejuvenation
,
ICE(inducible changes to the epigenome)マウス
Keyword:
エピゲノム
,
デジタル情報
,
生物学年齢
,
rejuvenation
,
ICE(inducible changes to the epigenome)マウス
pp.315-320
発行日 2023年11月4日
Published Date 2023/11/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28705315
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エピゲノムは環境やストレスに応じて動的に変化する情報であり,複合的なDNAやヒストン修飾などによって遺伝子発現を調整している.これまでSIRT6,CBP/p300,BAZ2B,TET2など,さまざまなエピゲノム因子と寿命,疾患との関係が解析されているが,後天的なエピゲノム変化と老化の分子機序に課題が残されている.本稿では,DNA損傷ストレスによるエピゲノム変動と老化様表現型誘導モデルであるICE(inducible changes to the epigenome)マウスと,エピゲノム情報を介した細胞のアイデンティティの喪失と老化の概念を述べたい.また近年,急速に進んでいるエピゲノムを介した細胞の状態を老化として予測,定量,そして治療する技術の開発状況について紹介する.
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