FORUM 日本型セルフケアへのあゆみ・第22回
がん在宅療養における医療的ケアと薬学的ケア
児玉 龍彦
1
1東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトリーダー,日本セルフケア推進協議会業務執行理事,日本在宅がん療養財団代表理事・会長
pp.299-302
発行日 2023年10月28日
Published Date 2023/10/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28704299
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
POINT
●がんの生存率の改善とともに,在宅療養を選択する患者が増えた.これからは自宅でも,呼吸,食事に加え,肛門,膀胱などのストーマ,便秘・下痢,痛み,睡眠などのケアも求められる.
●自宅でのケアを支える仕組みに向けさまざまな職種のリソースの活用が急務となる.たとえば痰の吸引や経管栄養などは,研修を受けた介護福祉士や特別支援学校の養護教員が行ってよいこととなった.
●コストと人手不足から訪問看護,介護での終日対応には限界があり,がんの医療的ケアは知識も経験も時間もない家族が担うことも多く,介護疲れなどががん患者の日常生活を脅かす.健康状態をモニタリングできる技術をもとに,在宅療養の遠隔支援が求められる.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.