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第1土曜特集 医学・工学の融合によるイノベーション
レギュラトリーサイエンス分野における医工医療機器開発者の育成
Cultivating medical device developers in the medical and engineering fields within the realm of regulatory science
岩﨑 清隆
1
Kiyotaka IWASAKI
1
1早稲田大学理工学術院先進理工学研究科共同先端生命医科学専攻
キーワード:
レギュラトリーサイエンス
,
医工医療機器開発者育成
,
クラスⅣ治療機器
Keyword:
レギュラトリーサイエンス
,
医工医療機器開発者育成
,
クラスⅣ治療機器
pp.103-108
発行日 2023年10月7日
Published Date 2023/10/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28701103
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生涯,高い活動性を維持して生きたいというニーズは世界共通であり,quality of life(QOL)の向上や健康寿命の延伸に貢献する医療機器の研究開発と早期実用化への患者のニーズは大きい.医療機器開発を基礎研究から実用化研究へと展開し,事業化へと結実させるためには,患者と医療現場のニーズとシーズが合致し,市場規模を分析し,知財を取得し,「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)などのレギュレーションや関連する規格などを踏まえて研究開発を推進していくことが必要となる.また,保険償還価格を意識して開発することも重要となる.日本では海外の製品を利用してきて自国で生命に係るクラスⅣ治療機器を世界に先がけて実用化した経験が極めてまれである.また,国民皆保険という恵まれた環境により,患者の治験参加に対するインセンティブが海外諸国と比べて少ないという現状もあり,革新的治療機器を自国で実用化する土壌が整っているとはいえない.医工研究者,ベンチャーを含む企業,審査官を含む行政関係者が力を合わせ,自国で革新的治療機器が開発され迅速に実用化される成功例を作っていく必要がある.そのために,レギュラトリーサイエンスを理解した医工医療機器開発者の育成は必須である.
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