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連載 人工臓器の最前線・vol.17
人工臓器開発におけるレギュラトリーサイエンス
Regulatory science in artificial organ development
岩﨑 清隆
1
Kiyotaka IWASAKI
1
1早稲田大学理工学術院先進理工学研究科共同先端生命医科学専攻
キーワード:
レギュラトリーサイエンス
,
評価科学
,
ヒト病態を模した実験系・評価系
Keyword:
レギュラトリーサイエンス
,
評価科学
,
ヒト病態を模した実験系・評価系
pp.156-162
発行日 2023年1月14日
Published Date 2023/1/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28402156
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□世界の医療機器市場は今後40年拡大していくと見積もられ,患者のquality of life(QOL)の向上や健康寿命の延伸に貢献する治療機器へのニーズはますます高くなる.新たな価値を生む治療機器の研究開発においては,既存のin vitro試験と病変・病態のない動物試験ではリスクおよび効果の評価ができないことが多い.開発する治療機器の有効性と安全性を評価するヒト病態を模した試験機器と評価方法を開発して活用することで,Proof of Concept取得までのスピードの高速化,有効性と安全性の評価,さらにリスク低減が可能となり,科学的根拠を持って臨床試験へと進むことができる.また,改良品の場合は,治験をせずとも有効性や安全性が評価できる場合もある.ヒト病態を模した実験系・評価系の研究開発の推進は,新たな価値を生む治療機器の開発力を飛躍的に向上させ,患者のQOLの向上に寄与するこれまでにない治療機器を生むことにも貢献し,社会変革をもたらす可能性を秘めている.
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