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特集 ウイルスを創る,ウイルスを視る
ウイルス感染組織を視る
-――インフルエンザウイルス感染肺の2光子生体イメージング解析
In vivo imaging of the cellular pathophysiology upon influenza virus infection
植木 紘史
1
Hiroshi UEKI
1
1東京大学医科学研究所特任教授部門ウイルス感染部門,国立国際医療研究センター研究所国際ウイルス感染症研究センター呼吸器系ウイルス感染症研究部
キーワード:
インフルエンザ
,
生体イメージング
,
2光子励起顕微鏡
,
好中球
,
血流
Keyword:
インフルエンザ
,
生体イメージング
,
2光子励起顕微鏡
,
好中球
,
血流
pp.938-944
発行日 2022年2月26日
Published Date 2022/2/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28009938
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インフルエンザウイルスの病原性の発現には,宿主細胞応答に伴う肺の炎症が関与すると考えられているが,その詳細については明らかでない.インフルエンザウイルスに対する宿主応答のメカニズムを解明するためには,ウイルスに感染した肺を生理的な環境下で観察し病態生理学的な情報を得る必要がある.筆者らは,インフルエンザウイルスに感染したマウスの肺を観察するために,呼吸に伴って収縮・拡張する肺を緩やかに保定し安定的な観察を可能にする肺吸引保定器具を開発し,2光子励起顕微鏡を用いた生体イメージングシステムをバイオセーフティーレベル(BSL)3施設内に構築した.本稿では,筆者らが確立した生体イメージングシステムを用いて得られたインフルエンザウイルスに対する宿主応答に関する新たな知見について紹介する.
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