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第5土曜特集 生体イメージングの最前線――絶え間ない技術革新と生命医科学の新展開
イメージングで免疫系や生体恒常性を解析する
光変換蛍光タンパク質発現マウスを用いたin situ光ラベルを駆使した新規免疫学研究アプローチ
Novel approach to immunology research using in situ photolabeling with mice expressing photoconverting fluorescent protein
戸村 道夫
1
Michio TOMURA
1
1大阪大谷大学薬学部免疫学講座
キーワード:
in situ光ラベル
,
光変換蛍光タンパク質
,
Kaede/KikGR
,
生体内細胞移動
Keyword:
in situ光ラベル
,
光変換蛍光タンパク質
,
Kaede/KikGR
,
生体内細胞移動
pp.413-420
発行日 2023年7月29日
Published Date 2023/7/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28605413
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近年の単細胞レベルの分子発現解析法の進展により,少ない細胞でも取得さえできれば,単細胞レベルでの遺伝子発現解析によって,それら細胞のサブセットおよび遺伝子発現の多様性を明らかにできるようになった.そこで本稿では,最初に生体組織の微小領域の細胞をin situ光ラベルして,標的細胞の取得を可能にする光活性化および光変換蛍光タンパク質,およびこれらを発現するマウスを紹介する.次に,紫色光で緑色が赤色に変わる光変換蛍光タンパク質Kaede/KikGR発現マウスを用いた,臓器間を移動した細胞のイメージングについて述べる.さらに標的組織の細胞を,in situ光ラベル後に得られる生体内細胞動態情報と単細胞の分子発現解析を組み合わせた解析系を用いて,単細胞レベルの機能分子発現の多様性と細胞動態の相関から見出した,皮膚および腫瘍に留まりやすく,強い免疫抑制活性を有する制御性T細胞について紹介する.
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