増大特集 生命動態システム科学
Ⅲ.合成生物学
4.オプトジェネティクス
(5)オプトジェネティクスを支える光スイッチタンパク質
佐藤 守俊
1
Sato Moritoshi
1
1東京大学大学院 総合文化研究科 広域システム科学系
pp.524-525
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200071
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■天然の光受容体の課題
細胞機能において重要な役割を担うタンパク質が,細胞内でどのように機能しているかを明らかにすることは,生命科学の発展や様々な疾患を詳細に理解するうえで非常に重要な意味を持っている。様々な細胞機能を高い時間分解能,空間分解能で操作するための技術として,植物や菌類などが有する光受容体や光受容ドメインが注目されている(図1)。しかし,このような光受容体は天然のタンパク質であるがゆえに,その性能に問題を抱えている場合が多い。このような問題に取り組むべく,われわれは遺伝子工学的アプローチに基づいて光受容体に改変を加え,従来にない光スイッチタンパク質の開発研究を行っている。本稿では二つの事例を紹介したい。
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