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Journal of Clinical and Experimental Medicine Volume 286, Issue 5 （July 2023）

医学のあゆみ 286巻5号（2023年7月発行）

Japanese English

第5土曜特集生体イメージングの最前線――絶え間ない技術革新と生命医科学の新展開

技術・機器の進歩

蛍光タンパク質プローブによる細胞間相互作用の可視化 Visualization of cell-cell interactions with fluorescent protein-based probes 京卓志 ^1,2 , 永井健治 ² , 松田知己 ² Takashi KANADOME ^1,2 , Takeharu NAGAI ² , Tomoki MATSUDA ² ¹科学技術振興機構さきがけ ²大阪大学産業科学研究所キーワード：細胞間相互作用 , 蛍光タンパク質 , split-GFP , synNotch（synthetic Notch） , ddGFP（dimerization-dependent GFP） Keyword: 細胞間相互作用 , 蛍光タンパク質 , split-GFP , synNotch（synthetic Notch） , ddGFP（dimerization-dependent GFP） pp.329-335

発行日 2023年7月29日 Published Date 2023/7/29

DOI https://doi.org/10.32118/ayu28605329

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　多細胞生物の根幹をなす細胞間相互作用は，発生における細胞選別，器官の形成・維持，さらに高次脳機能の発現に至るまで，さまざまな生命現象に関与している．細胞間相互作用の破綻はがんや免疫異常などさまざまな疾患と密接に関わることが知られている．また，シナプスを介した神経細胞間相互作用の異常は，近年，自閉スペクトラム症などの発達障害や，うつ病，統合失調症などの精神疾患の原因としても注目されている．こうした状況において，細胞間相互作用を解析することは，基礎生物学的のみならず医学的にも重要である．本稿では，細胞間相互作用の理解に有用な細胞間相互作用を可視化するための蛍光タンパク質プローブの特徴やイメージングへの適用例，さらには注意すべき点について概説する．