FORUM 数理で理解する発がん・第1回
発がんのプロセス
中林 潤
1
1東京医科歯科大学 教養部 数学分野
pp.237-240
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28603237
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Point
●がん細胞は体細胞の遺伝子に突然変異が蓄積することによって生じる.突然変異は確率的な事象であるから,このプロセスを理解するためには確率論の考え方が必要となる.
●現在の日本の教育では,確率論について高校のときに初等確率を学ぶところからスタートする.医学部入学後のカリキュラムでは確率論を統計学との関連で学ぶことが多く,確率過程について系統的に学ぶ機会がない場合が多い.
●そこでこれからこの連載では,医学者向けに初等確率から出発して,確率過程の考え方を導入し,発がんのプロセスを理解するところまでを解説していく.
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