Japanese
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特集 メタバースの医療への展開
外科教育とVR(仮想現実),メタバース
Virtual reality(VR)and metaverse in surgical education
藤原 道隆
1
Michitaka FUJIWARA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科メディカルxRセンター
キーワード:
VR(仮想現実)
,
VR手術シミュレータ
,
手術教育
,
メタバース
,
多職種教育
Keyword:
VR(仮想現実)
,
VR手術シミュレータ
,
手術教育
,
メタバース
,
多職種教育
pp.1113-1116
発行日 2023年6月24日
Published Date 2023/6/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu285131113
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手術教育へのVR(仮想現実)技術の応用は,フライトシミュレータ技術をベースに今世紀初頭に実用化されたVR腹腔鏡手術シミュレータにはじまる.外科医師の基本動作訓練と評価に有用な一方,術式モジュールは手術スタッフを構成するコメディカルの手術体験に有用であり,多職種教育に役立っている.手術教育の基礎的な部分は,スタッフのコミュニケーションのようなノンテクニカルスキル,デジタル化が進む手術機器の取り扱い,および手を動かす(テクニカル)スキル(psychomotor skill)である.コミュニケーションは,現在は擬似手術室で行われるプログラムであるが,今後はメタバース空間が有用と考えられる.機器教育もオンラインの利便性を生かす仮想空間利用のニーズがあり,メタバースが受け皿となりうる.最後の手の動きに関しては,現状ではリアル空間のトレーニングが主で,この先もまったくなくすことは困難であるが,今後,仮想空間利用が期待される分野である.メタバースを含むデジタル空間での技能トレーニングをより本格的に行うには,触覚を伝達・再現する技術の進歩がキーとなる.
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