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第1土曜特集 抗体医薬の進歩と課題
リード抗体取得・エンジニアリング技術
【可変領域】
ヒトADLibシステムおよびADLib KI-AMPによる治療用抗体候補の創出と最適化
Generation and optimization of therapeutic antibody candidates by the human ADLib system and ADLib KI-AMP
瀬尾 秀宗
1
,
増田 瞳
2
,
太田 邦史
1
,
橋本 修一
2
Hidetaka SEO
1
,
Hitomi MASUDA
2
,
Kunihiro OHTA
1
,
Shuichi HASHIMOTO
2
1東京大学大学院総合文化研究科
2株式会社カイオム・バイオサイエンス
キーワード:
ヒト抗体
,
ヒト化
,
親和性成熟
,
相同組換え
,
体細胞高頻度突然変異
Keyword:
ヒト抗体
,
ヒト化
,
親和性成熟
,
相同組換え
,
体細胞高頻度突然変異
pp.855-861
発行日 2023年6月3日
Published Date 2023/6/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28510855
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モノクローナル抗体はそのターゲットに対する高い特異性と親和性から,現在,バイオ医薬品の中心的存在といえる.筆者らが開発したADLib(Autonomously Diversifying Library)システムは,ニワトリ免疫細胞の持つ抗体遺伝子再編成メカニズムを利用した試験管内抗体作製技術であり,最短10日程度でモノクローナル抗体作製が可能であるなど,独自の特徴を有した技術である.もともとのADLibシステムはニワトリIgM抗体を創出する技術であったが,筆者らは,これをより創薬に適したヒトIgG抗体を取得可能な “ヒトADLibシステム” を開発した.これにより抗体医薬候補の抗体を直接・最適化することが可能になった.さらに,同じニワトリ免疫細胞を用いて,ハイブリドーマ法など他の抗体作製法で取得した抗体の親和性成熟を行う “ADLib KI-AMP” も開発し,従来法よりもはるかに簡便な親和性成熟を実現した.本稿では,これら2つの抗体創薬技術について,その特徴や実施例を概説する.
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