今月の臨床 早期癌—診療ストラテジー
子宮頸癌
診断
7.診断的コニゼーション—Ib“occ”の検出
植木 健
1
,
後藤 真樹
1
,
植田 政嗣
1
,
植木 実
1
1大阪医科大学産科婦人科
pp.736-738
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901768
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conization(cone)は,子宮頸部上皮内新生物(CIN)および初期浸潤癌(early IC)の最終的診断法としてきわめて重要であり,biopsy-cone—hysterectomyの図式で診断と治療が行われてきた.また,coneによってこれらが完全に切除された例では治療法としてよいとされている,最近,初期病変の増加により従来のメスによるcone(cold cone)の診断法としての能力を保ちつつ,改良を加えることにより治療法としてもレベルアップする傾向にある.われわれは1981年よりcone法に治療的な意味合いをもつ接触レーザーを使用している1-4).今回,過去12年間に術前診断がCINおよびMICの1,058例に対しconeを行った中で生じたearly IC(MICとIb“occ”)186例に対象をしぼり,その成績を簡単に紹介すると共に,本題であるIb“occ”の検出頻度や,組織学的背景を含めた術前諸診断上の特徴(予知因子)について述べてみたい.
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