Japanese
English
特集 生体模倣システム(MPS)の発展と創薬応用
薬物の肝胆系輸送を担うトランスポーターの重要性と機能予測の現状
Importance of the transporters in the hepatobiliary transport of drugs and current status of the prediction of their functions
前田 和哉
1
Kazuya MAEDA
1
1北里大学薬学部薬剤学教室
キーワード:
トランスポーター
,
肝胆系輸送
,
OATPトランスポーター
,
拡張クリアランスコンセプト
,
サンドイッチ培養肝細胞
Keyword:
トランスポーター
,
肝胆系輸送
,
OATPトランスポーター
,
拡張クリアランスコンセプト
,
サンドイッチ培養肝細胞
pp.805-812
発行日 2023年5月27日
Published Date 2023/5/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28509805
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
薬物の主要な消失経路である肝臓では,基質認識性の広範な多数の代謝酵素やトランスポーターが協調的に機能することにより,効率よい異物解毒が実現されている.特に,肝取り込み・胆汁排泄過程には数多くのトランスポーターが同定されており,本来の物性では容易に膜透過できないような物質の膜透過を制御していることが知られている.これらの遺伝子変異や薬物相互作用などに起因する機能変動が薬物の血中濃度や薬効・副作用にも影響する事例は,臨床でも複数報告されている.したがって,これらのヒト個体における機能をin vitro実験により予測する方法論が議論されているが,さまざまな点で課題を抱えている.本稿では,トランスポーターの肝胆系輸送への重要性を示すとともに,in vitro実験系による機能予測の現状と課題についてまとめた.
Copyright © 2023 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.