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特集 デジタルパソロジー/サイトロジーとAIの進歩
肺疾患におけるデジタルパソロジーとAIの未来
The future of Pathological diagnosis using digital slides and AI in lung disease
北村 由香
1,2
,
福岡 順也
1,3
Yuka KITAMURA
1,2
,
Junya FUKUOKA
1,3
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科情報病理学分野
2株式会社N Lab
3亀田総合病院臨床病理科
キーワード:
デジタルパソロジー
,
ホールスライドイメージ(WSI)
,
MDD(multidisciplinary discussion)
,
人工知能(AI)
,
説明可能なAI(x-AI)
Keyword:
デジタルパソロジー
,
ホールスライドイメージ(WSI)
,
MDD(multidisciplinary discussion)
,
人工知能(AI)
,
説明可能なAI(x-AI)
pp.206-211
発行日 2023年1月21日
Published Date 2023/1/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28403206
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肺疾患領域において,間質性肺炎におけるMDD(multidisciplinary discussion)診断などでホールスライドイメージ(WSI)が活用されるようになり,デジタルパソロジーの診療への応用は拡大しつつある.これまで教育目的や病理医不在の病院などでの遠隔診療目的に使用されてきたWSIは日常診療のツールへとシフトし,それにより構築されたデータの集積がビッグデータ構築へとつながり,人工知能(AI)開発を大きく発展させてきている.現時点において,肺疾患領域におけるAIモデルは研究レベルが主体であり,医療機器として認定されたものは存在しないが,これからは他臓器と同様,承認モデルが続々と登場すると予想される.医療用AIには判断根拠のブラックボックス性や運用上の法整備の欠如など課題はあるが,今後,臨床研究を経て診療に組み込まれることに疑いはない.こういった将来を鑑み,病理医を含め診療にあたる医師はデジタル技術とAIの知識を取得し,巧みに使いこなすことで診療レベルを向上させる準備をするべきであろう.
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